韓国では数多くのボツリヌストキシン製剤が日常的に使い分けられています。本コラムでは、製品の優劣ではなく、江南のクリニックで実際に交わされている「使い分けの視点」と「副反応への向き合い方」を、日本の先生方の参考情報としてご紹介します。
OCTOBLUE(オクトブルー)は、韓国と日本の両方に拠点を持ち、韓国美容医療の現場と日常的につながっています。ソウルでの製品調達や、韓国の医師・KOLとのやり取りの中で共有される「運用上の共通認識」は、製品の添付文書やカタログには載らない実務知です。本シリーズでは、こうした韓国現場の知見を、韓国製品を輸入して使われる日本の先生方の参考情報としてお届けします。
「単位(Unit)」は、各メーカーが自社の製法と力価試験に基づいて定義した値です。そのため、ラベル上の単位が同じでも、製剤が違えば生物学的な効き目は等価ではありません。たとえば、オナボツリヌストキシンAとアボボツリヌストキシンAでは、一般に1:2.5〜3程度の比率で語られますが、部位や文献によって幅があります。国産を含む多くの製剤が流通する韓国では、製剤の切り替えや使い分けの経験が蓄積されており、ラベルの単位をそのまま移し替えず、拡散・持続・発現の速さといった製剤特性と個々の反応を合わせて見る、という発想が共有されています。
100単位の製剤を溶解する際、メーカーの添付文書では2.5mLの生理食塩水が標準とされることが多い一方、韓国の現場では4mL前後の、より多い希釈量が一般的に用いられます。希釈量が増えるほど1単位あたりの液量が増え、注入時の広がり方や仕上がりの印象が変わります。そのため、眉間のように厚い筋肉としっかり向き合いたい部位と、目尻や額のように拡散をコントロールしたい部位とで、希釈濃度・注入点・深さを使い分けるという考え方が日常的です。特に額への注入では、眼瞼への意図しない波及(眼瞼下垂)を避けるための注入点の取り方が重視されます。
現場で最も率直に共有されるのは、「うまくいかなかったとき」の対応です。眼瞼下垂(まぶたの下がり)や左右差の多くは一過性とされますが、発生した際にどう説明し、いつ再評価するか(一般に注入後2週間ほどでの見直し)をあらかじめ設計しておくことが重視されます。また、反復投与に伴う耐性(中和抗体)を避ける観点から、必要以上に単位を増やさない「最小有効量」と、一定以上の再投与間隔(一般に3ヶ月以上が目安とされます)を意識するという考え方も、韓国では長く共有されてきました。
こうした実務知は、韓国の医師やKOLとの日常的なやり取りの中で更新され続けています。OCTOBLUEは製品を「売る」立場ではなく、韓国の現場と日本の先生方をつなぐ立場として、こうした情報をこれからも共有してまいります。お使いの韓国製品について、運用上のポイントや副反応の考え方など気になる点があれば、LINEやお問い合わせからお気軽にお尋ねください。
お見積り・ご相談は無料です。LINEでもお問い合わせいただけます。